愛媛県議会 2018-12-11
平成30年第360回定例会(第6号12月11日)
平成30年第360回定例会(第6号12月11日) 第360回
愛媛県議会定例会会議録 第6号
平成30年12月11日(火曜日)
〇出席議員 44名
1番 武 井 多佳子
2番 田 中 克 彦
3番 松 井 宏 治
4番 塩 出 崇
5番 高 橋 英 行
6番 松 下 行 吉
7番 川 本 健 太
8番 帽 子 大 輔
9番 大 石 豪
10番 宇 高 英 治
11番 欠 番
12番 欠 番
13番 菊 池 伸 英
14番 福 田 剛
15番 中 政 勝
16番 逢 坂 節 子
17番 古 川 拓 哉
18番 兵 頭 竜
19番 大 西 誠
20番 松 尾 和 久
21番 欠 番
22番 欠 番
23番 木 村 誉
24番 石 川 稔
25番 梶 谷 大 治
26番 西 田 洋 一
27番 中 田 廣
28番 大 西 渡
29番 福 羅 浩 一
30番 三 宅 浩 正
31番 欠 番
32番 欠 番
33番 欠 番
34番 欠 番
35番 欠 番
36番 笹 岡 博 之
37番 黒 川 洋 介
38番 毛 利 修 三
39番 徳 永 繁 樹
40番 高 山 康 人
41番 渡 部 浩
42番 戒 能 潤之介
43番 鈴 木 俊 広
44番 欠 番
45番 横 田 弘 之
46番 越 智 忍
47番 村 上 要
48番 赤 松 泰 伸
49番 本 宮 勇
50番 欠 番
51番 西 原 進 平
52番 中 畑 保 一
53番 明 比 昭 治
54番 岡 田 志 朗
55番 森 高 康 行
――――――――――
〇欠席議員 なし
――――――――――
〇欠 員 3名
――――――――――
〇
出席理事者
知事 中 村 時 広
副知事 神 野 一 仁
副知事 原 昌 史
公営企業管理者 兵 頭 昭 洋
総務部長 菅 豊 正
企画振興部長 西 本 牧 史
スポーツ・文化部長 土 居 忠 博
防災安全統括部長 福 井 琴 樹
県民環境部長 金 子 浩 一
保健福祉部長 山 口 真 司
営業本部長 八十島 一 幸
経済労働部長 田 中 英 樹
農林水産部長 田 所 竜 二
土木部長 杉 本 寧
会計管理者出納局長 岸 本 憲 彦
教育長 三 好 伊佐夫
副教育長 武 智 俊 和
人事委員会委員 山 本 惠 三
公安委員会委員 増 田 吉 利
警察本部長 松 下 整
監査委員 永 井 一 平
監査事務局長 山 本 亜紀子
――――――――――
〇
出席事務局職員
事務局長 内 田 万 美
事務局次長 山 田 裕 章
参事総務課長 北 川 謙 二
参事議事調査課長 松 本 賢 固
参事政務調査室長 西 田 洋 一
議事調査課主幹 井 原 重 喜
――――――――――
〇本日の会議に付した事件
定第129号議案ないし定第168号議案
議発第11号議案
午前10時 開議
○(
鈴木俊広議長) ただいまから、本日の会議を開きます。
本日の
会議録署名者に
三宅浩正議員、
兵頭竜議員を指名いたします。
―――――――――――――――――
○(
鈴木俊広議長) これから、定第129
号議案平成30年度愛媛県
一般会計補正予算ないし定第168号議案及び議発第11号議案を一括議題とし、質疑を行います。
○(
逢坂節子議員) 議長
○(
鈴木俊広議長)
逢坂節子議員
〔
逢坂節子議員登壇〕
○(
逢坂節子議員) (拍手)おはようございます。
社民党の逢坂です。
これより質問いたします。
最初に女性の人権について質問いたします。
1点目は、
女性差別についてであります。
安倍政権は、女性が輝く社会、女性活躍と言いながら、実際は、男は仕事、女は家庭の
性別役割分業を変えることなく、人間らしい働き方さえ保障しない法改悪を行い、むしろ女性の尊厳を踏みにじる社会の構築を進めています。閣僚や官僚による相次ぐ
女性差別発言は決して見過ごすわけにはいかず、女性の視点での率直な質問をさせていただきます。
セクシャルハラスメント、いわゆる
セクハラという言葉が日本で広がったのは30年ほど前のことです。1989年には、福岡で日本初の
セクハラ訴訟が起こされ、1997年、
男女雇用機会均等法に事業主の
セクハラ防止の配慮義務が明記され、2007年には措置義務へと強化されてきました。
しかし、ことし4月、こうした長年の成果を無にするかのごとく、財務省前事務次官による女性記者への
セクハラ問題が明らかとなりました。次官は
言葉遊び扱い、監督者である
麻生財務大臣も、はめられて訴えられているのではないかと発言するなど、女性を愚弄するような対応で、政治家、公務員やメディアでは、均等法の趣旨が行き届いていない現実があらわになりました。
さらには、8月に
東京医科大学で、女性の合格者数を意図的に抑える差別的な扱いをしていたことが明らかとなりました。こうした不正は少なくとも2006年度の入試から行われており、
調査委員会は、重大な
女性差別的な思考に基づくもので強く非難されるべきだと指摘しました。関係者の女性を合格しづらくするための得点操作は必要悪だったという発言が報道されましたが、男女平等は建前で、本音は、
女性差別は必要悪となってしまっていることを非常に嘆かわしく感じます。
文部科学省では、全国81の
国公私立大学を対象に、
医学部医学科の
入学者選抜の
公正確保等に係る緊急調査を行い、9月4日に結果速報を公表しました。2013年から18年までの6年間の合格率について、平均で
男性受験者が女性の受験者の1.18倍となっており、全体の8割に当たる63大学で、男性の方が合格率が高い結果が得られています。また、女性の合格率を1とした男性の合格率は、順天堂大が1.67でトップ、次いで
東北医科薬科大学と昭和大学が1.54、日本大学が1.49、九州大学で1.43となっており、本県に設置されております愛媛大学では0.91となっています。
東京医科大学に続き、順天堂大学においても
女性差別があったという報道がなされていますが、世の女性たちはどのような思いでいるのでしょうか。差別をなくそうとしてさまざまな活動をしてきた人々の努力をあざ笑うかのように、脈々と差別が続いていることは重大かつ深刻なことであり、真摯に受けとめなければなりません。
厚生労働省の2017年度
雇用均等基本調査によりますと、
セクハラ防止対策の
取り組み内容別企業割合について、相談・
苦情対応窓口の設置が39.4%であるのに対し、
窓口担当者への研修を行ったのが8.9%と低く、担当者が内容や状況に応じ適切な対応ができるのか、疑問に感じるところであります。また、窓口のほとんどが
人事担当部署に設置されているため、行きにくい、あるいは行っても結局丸め込まれて終わってしまうなど、防止対策がうまく機能していないのが実態となっています。
女性差別問題に対し、単なる制度設計だけでなく、社会全体が重大な人権問題であると認識し、女性を差別する
構造そのものを変えていく必要があると考えます。
そこで、質問いたします。
セクハラや
医学部入試などにおける
女性差別問題について県の所感はどうか。また、
女性差別の解消に向け、意識啓発や対策にどう取り組んでいくのか、お聞かせください。
質問の2点目は、ドメスティックバイオレンス、いわゆるDVについてであります。
警察庁のまとめによりますと、2017年度中に寄せられたDVに関する
相談受理件数は、前年比3.6%増の7万2,455件で、2001年の
DV防止法施行後、最多となっており、被害者のうち83%に当たる6万15人が女性となっています。
しかし、警察が受理した相談件数は実際の
DV被害のごくわずかであり、内閣府
男女共同参画局の2017年度調査によりますと、何らかの被害を受けたことがあった女性に、誰かに打ち明けたり、相談したかを聞いたところ、相談しなかったが38.2%で、警察に連絡、相談したはわずか2.8%となっています。相談しなかった理由として、相談するほどのことではないと思ったが54.6%、自分にも悪いところがあると思ったが33.7%、相談しても無駄だと思ったが25.2%、自分さえ我慢すればよいと思ったが31.3%と上位を占め、相談しづらい、あるいは被害者としての自覚自体がないといった回答が多数となっています。
暴力を受ける女性の多くに、相手の気に入らないことをしてしまった、きちんと尽くしてあげていないからと、まず自分を責めてしまう傾向があります。しかし、どんな理由があれ、暴力は決してあってはならないことであり、女性に対する暴力は著しい人権侵害であると認識し、女性を差別する
構造そのものを変えない限り、女性への暴力はなくならないのではないでしょうか。
そこで、お尋ねいたします。
DVを単に家庭内の問題、
個人的事情と捉えるべきではなく、背景として、女性を蔑視し、受け身、耐える性とみなす社会的な差別意識や、そうした意識による経済力の格差など構造的問題が要因であると思われますが、県は女性に対するDV問題の現状をどう認識し、
DV被害に悩む女性への支援をどのように強化していくのか、お示しください。
また、性暴力を根絶し、被害者が安心して相談できる体制を確保するために、本県では、
えひめ性暴力被害者支援センターを設置し、ことし9月1日から
相談受け付けを開始したところであります。
被害に苦しむ方々を一人でも多く救うためにはいち早い設置が必要であり、47都道府県で46番目の設置と全国的に出おくれた感があるのはまことに残念でありますが、だからこそ、今後、体制の強化と
取り組みの充実を進めていただきたいと強く思うところであります。
県によりますと、設置当初から24時間365日対応となっており、支援員に対しては、養成講座、小論文、面接、実務研修を実施するなど実践的な相談体制を確保しているとのことですが、相談件数や
内容いかんでは、支援員にとって大きな負担であり、被害者に寄り添った真摯な対応ができているのか、支援員数や関係機関との連携体制は妥当であるのかなど、相談体制についての検証も必要であると思われます。
そこで、お尋ねいたします。
えひめ性暴力被害者支援センターを実効性のあるものにするため、今後、県民への周知や支援体制の構築、実効性の検証にどう取り組むのか、お聞かせください。
次に、
高齢者福祉について3点お尋ねいたします。
頑固に平和、元気に福祉、これは
介護保険制度が導入された2000年総選挙での社民党のキャッチコピーです。今も、いや、今だからこそ輝きを失わないフレーズではないかと思います。地域を回ってみて、高齢者がいつまでも笑顔で安心して地域で暮らせる
仕組みづくりに対する県民の高い関心を感じます。
まず第一に、災害への備えについてお尋ねいたします。
災害が起こるたび、高齢者や障がい者にとって、
福祉避難所の大切さや課題を訴える声を多く耳にします。図らずも、昨年2月議会での提案説明において、中村知事は、防災・減災対策に関連し、市町が行う
福祉避難所の開設、運営訓練や
資機材整備を支援し、
福祉避難所の指定や機能強化を推進すると表明されました。
今夏の
豪雨災害は、本県に甚大な被害と教訓をもたらし、いまだ復興への道半ばにあります。避難行動要支援者に対し、
福祉避難所の
受け入れ人数が十分に整っているとは思えません。また、学校や公民館など、一般の避難所に比べ、地域住民に十分周知されているとも思えません。指定施設をふやすと同時に、施設にわかりやすい標識を設置し見える化を図ったり、
簡易ベッド、肘かけ
つきポータブルトイレなど必要な資機材や人員体制の整備、一時入所の簡素化などをさらに進めるべきであると考えます。
そこで、質問の第1として、
福祉避難所の指定や
機能強化等の状況はどうか。また、今後の
取り組み方針についてどのようにお考えなのか、お尋ねいたします。
次に、
介護利用者の
負担軽減策に関してお尋ねいたします。
昨年の
介護保険法改正で、8月から
利用者負担割合が変わり、所得によって1割または2割負担であったものが、3割負担の仕組みが導入されました。利用料や
保険料負担の上昇に、多くの県民が将来の不安の増大を感じています。
この不安を和らげる仕組みの一つに、一定の要件を満たせば、低所得であっても、きちんと
介護保険サービスが受けられる
社会福祉法人等による
利用者負担軽減制度があります。ただし、どの施設でも適用されるわけではなく、県にあらかじめ申し出た
社会福祉法人等が実施するサービスのみに軽減制度が適用される仕組みとなっています。
そこで、質問の第2として、こうした
利用者負担軽減制度が適用される
社会福祉法人等が拡大するよう、県としても制度の活用を支援すべきと考えますが、制度を適用している法人数の推移はどうか。また、適用拡大にどう取り組むのか、お尋ねいたします。
この項最後の質問は、
介護人材不足問題に関連してお尋ねいたします。
ことし3月に策定された
県高齢者保健福祉計画及び
介護保険事業支援計画では、2020年、再来年には
介護人材の需要が3万1,039人に対し、供給は2万8,850人と2,189人の不足、2025年には需要が3万2,637人に対し、供給は2万9,672人と2,965人の
介護人材が不足すると予測されています。相変わらず離職率も高く、
介護人材不足の問題は解消されていません。現場では、
事業所同士で人材の奪い合いが起こっており、高額の紹介料を払ってでも県外の派遣業者に頼ったり、過重労働に心身を崩す労働者がふえたり、人手不足でユニットを一時閉鎖する施設も出ているとお聞きいたします。是非は別として、
外国人人材の登用やICTの活用にも限界があります。
介護人材不足の解消は、介護離職を防ぎ、地域の雇用の場をつくる点からも非常に大切です。県でも、人材のマッチングや参入促進、資質の向上、労働環境、処遇の改善に取り組んでいますが、さらなる対策が求められます。
対策の一つとして、異世代交流の促進、小中高校での職場体験、大学、専門学校の
インターン研修の充実、介護職を目指す学生に対する給付型の
奨学金制度の整備や
資格取得支援、さらには再就職に向けた研修など、子供のころから
シルバー世代まで、学びと介護をつなぐ仕組みの充実に力を入れるべきではないかと考えます。
そこで、この項最後の質問として、
学校教育現場への
介護人材確保の
取り組みを充実・強化すべきと考えますが、県としてのお考えをお尋ねいたします。
次に、原発問題について3点質問いたします。
1点目は、
伊方原発3号機の
耐震基準についてであります。
伊方原発3号機は、広島高裁が運転差しとめ仮処分を取り消した直後の10月27日に、泊原発の
北海道胆振東部地震による
原発災害リスクをしっかり検証することもないまま、再稼働をしてしまいました。
阪神・
淡路大震災以来、想定を超えるデータも多く観測され、全国各地で原発の
耐震基準の見直しが求められるようになりました。今回、
北海道胆振東部地震でも、政府の
地震調査研究推進本部が把握できていない活断層により、北海道の
観測史上最大の震度7、加速度1,505ガルを記録する大きな揺れが起きたと言われており、確認されていない活断層や評価を超えたエネルギーを持つ活断層に対する原発の脆弱性が一層問題視されています。
伊方原発も例外ではなく、
基準地震動は現在650ガルとなっていますが、それでは過小評価であり、
中央構造線から6㎞しか離れていない
伊方原発では、少なくとも1,000ガル以上の
基準地震動を想定すべきではないかという専門家の指摘もあります。
そこで、お尋ねいたします。
大規模地震が相次いで発生し、新たな知見が得られている中、
伊方原発の
基準地震動を再検証し、その結果が得られるまで、
伊方原発3号機は停止すべきであると思いますが、県の御所見をお聞かせください。
質問の2点目は、
ブラックアウト対策についてであります。
9月6日の
北海道胆振東部地震では、
北海道電力泊原発において、外部電源が喪失する事態となりました。
原子力規制庁によると、電源近くにある
苫東厚真火力発電所が被災し、
北海道各地で発生した停電が影響したものとされています。いわゆる
ブラックアウトです。幸いにも今回の地震では、原発内の非
常用ディーゼル発電機を動かし、
使用済み燃料を冷やす手段を確保できましたが、福島第一
原発事故は、
外部電源喪失が引き金になって原子炉が冷やせなくなり、あのような惨劇となったのであります。
泊発電所の全原子炉は
長期運転休止中で、核燃料は原子炉の中になく、全て
使用済み燃料プールで冷却中でしたが、もし稼働中に核燃料を冷やすことができなくなれば、原子炉の炉心は溶融し、最悪の場合は原子炉が爆発、崩壊することで、大規模災害に至るリスクは残ります。
既に再稼働した
伊方原発3号機では、
ブラックアウトに対するリスクは本当にないのでしょうか。四国電力の佐伯社長は、大地震が来ても、四国で
ブラックアウトが発生する可能性は極めて低いと述べ、年に1回、
ブラックアウトを想定した訓練を行っている旨の発言がありましたが、果たして年にたった1度の訓練で、
安全対策として実質的に機能するのか、大いに疑問であります。
そこで、お尋ねいたします。
本県で
ブラックアウトが起きた場合の原発の
安全対策について、県として審議、確認しているのか。また、今後、四国電力にどう働きかけ、確認していくのか、お伺いいたします。
最後に、
広域避難計画について質問いたします。
7月の
西日本豪雨で、
原発事故に備える
住民避難計画上定めた
避難経路のうち、土砂崩れや冠水などで通行どめになった道路が8道府県で計37カ所あったことが内閣府の調査で明らかとなり、
原発事故との
複合災害が起きた場合、
避難経路が機能するのかが改めて問われることになりました。この調査は、政府が
避難計画を了承した6原発の立地、周辺地域10道府県を対象に実施され、愛媛県での通行どめは12カ所でありました。
こうした状況に対し、内閣府は、通行どめになっても別の道路で避難できる状況だった。
避難計画がしっかり機能すると確認できたとしており、対策の必要性については、見直しが必要とは考えていないが、今後も
道路所管機関に
避難道路の充実化を働きかけると述べています。また、県は、避難に支障はないと思う。ヘリコプターや船も活用できる。今後も
避難道路は、
のり面保護対策などで強化したいと回答しています。
しかし、例えば原発から30キロ圏の宇和島市吉田地区の今回の深刻な被災状況を鑑みると、
複合災害時の
避難計画について、県としても、地元との
意見交換等をしながら、改めてしっかり検証を行い、見直すべきではないかと考えます。あの
豪雨災害のさなか、あるいはその直後に
原発事故に見舞われた場合、安全にスクリーニングを行い、確実に遠隔地まで避難ができるのか極めて疑わしく思います。これまでも申し上げてきたとおり、
広域避難計画は絵に描いた餅であってはなりません。県民の生命や財産を守るのは、県の使命です。いざ災害が発生したときに、子供からお年寄りまで安全に避難できる体制が必要不可欠であります。
そこで、お尋ねいたします。
今回の災害を教訓とし、県として、
複合災害時の
広域避難計画を検証し、見直すべきと考えますが、御所見をお聞かせ願います。
最後に、
道徳教育について質問いたします。
特別の教科道徳は、今年度から小学校で実施され、来年度から中学校で実施される予定であります。
我が国における道徳の歴史を振り返ってみますと、修身として1872年の学制に始まり、1890年に教育勅語の11項目に上る道徳基準が固定され、翌年、
小学校教則大綱が定められて以降、独立の教科、国定の基準、全徳目の強制という3つの特徴を持った
道徳教育が行われ、1945年の敗戦によって停止させられました。戦前の
道徳教育は、国のために死ぬことを求めてきましたが、その結末の悲惨さは誰の目にも明らかであります。
戦後の
道徳教育の復活は、1952年の吉田首相の
施政方針演説において、戦後教育改革の再検討と愛国心の涵養に言及したことを起点とし、1958年、
学習指導要領の告示により、小中学校で道徳を教えることになりましたが、独立の教科とはされませんでした。ところが今回、独立の教科に格上げされたために教科書がつくられ、指導要録に記録され、戦前と同じ3つの特徴を持った
道徳教育が完成しました。
西欧では、過去の宗教戦争の惨禍に学び、国民の思想に国家が介入しない良識を確立してきましたが、日本は過去の検証を怠り、国民の道徳に国家が介入することを許してきてしまいました。
ここで問題点を挙げますと、どの学年にも家族愛という項目がありますが、例えば虐待を受けた子供が親に対して敬愛の感情が持てなければ、この項目は低い評価をつけざるを得ないと思います。愛国心の項目は、我が国と郷土を愛する心とありますが、例えばブラジルにルーツを持つ子供が、サッカーの日本対ブラジルの国際試合のとき、ブラジルを応援したとします。我が国とは日本のことですから、この項目を低く評価せざるを得ないと思います。
今回の道徳の内容項目は、教員が軽重をつけたり、取捨選択はできない教科設定になっており、非教育的なものであると言わざるを得ません。また、道徳の教科化をめぐる国会議論の中で、
松野文部科学大臣は、入試には客観性、公平性が必要なので、他者と比較できない
個人内評価である道徳科の評価を入試の調査書に記載することはできないと考えますと答弁しています。
そこで、質問をいたします。
戦後70年以上にわたる道徳、価値の葛藤を重んじ、子供たちに特定の価値観を押しつけてはなりません。評価を柔軟にして、人間的、教育的な文言表記にすべきであり、また、
県立高校入試の調査書に道徳教科の評価欄をつくらないようにすべきだと思いますが、県では
道徳教育の評価のあり方をどのように考え、どう取り組んでいかれるのか、お聞かせください。
以上で質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
○(
鈴木俊広議長) 理事者の答弁を求めます。
○(中村時広知事) 議長
○(
鈴木俊広議長) 中村知事
〔中村時広知事登壇〕
○(中村時広知事) 逢坂議員に、まず、
セクハラや
医学部入試などの
女性差別問題についての御質問にお答えをさせていただきます。
男女が互いに人権を尊重し、個性と能力を発揮できる
男女共同参画社会づくりに向けた
取り組みを社会全体で進めている中で、公務員の
セクハラや
医学部入試などの
女性差別問題の発生はあってはならないことで、極めて残念に思っています。
県では、
女性差別や男女格差の要因となっている
固定的役割分担意識や長時間労働などの
男性中心型労働慣行の解消に向けた
取り組みを進めており、学校等での
男女平等教育の推進を初め、男性の家事等への参画を促す啓発イベントの実施や男女共同参画の推進を担う地域リーダーの育成、ひめボスの推進による組織トップの意識改革など、学校、家庭、地域、職場等のライフステージに合わせた総合的な施策展開を行っているところでございます。
特に、組織や地域を変革するには、トップみずからが行動することが重要であり、私自身も先頭に立って、ひめボスの輪の拡大に努めてまいりました結果、先月末までに宣言事業所が700を超えるなど、県内で女性活躍の推進に向けた意識改革や環境整備が着実に進んできているものと感じており、今後とも男女がともに力を発揮でき、幸せを感じることができる魅力ある地域づくりをオール愛媛の体制で推進していきたいと思います。
次に、
福祉避難所に関する御質問についてお答えをさせていただきます。
高齢者や障がい者など要配慮者の避難生活を支える
福祉避難所の確保は、災害対策における重要な課題であり、県では、昨年度から市町における
福祉避難所の整備と機能強化を支援する助成制度を創設するとともに、市町や医療、介護団体等で構成する県災害時福祉支援地域連携協議会を立ち上げて、
福祉避難所の人的支援体制等の構築に取り組んでいるところでございます。
これまでに8つの市町が助成制度を活用しまして、地域住民の参加のもと、
福祉避難所の開設、運営訓練を行い、避難所の場所、役割の周知や避難援助方法等の理解を深めるとともに、簡易トイレ、ベッド等の物資配備による受け入れ環境の整備に努めており、本年12月時点での
福祉避難所の指定数は、前年から50カ所ふえまして289カ所、収容人員も550人ふえまして、約1万9,000人分を確保しているところであります。
今回の7月
豪雨災害では、被害の大きかった南予3市で、一時入所も含めて最大70名の要配慮者を受け入れ、
福祉避難所としての機能を発揮しましたが、今後の大規模災害に備えてさらなる拡充が必要であり、市町や関係団体との連携を強化して
福祉避難所の指定拡大を図るとともに、物資及び人的支援の両面から機能強化に取り組んでいきたいと考えております。
その他の御質問については、関係理事者の方からお答えをさせていただきます。
○(福井琴樹
防災安全統括部長) 議長
○(
鈴木俊広議長) 福井
防災安全統括部長
〔福井琴樹
防災安全統括部長登壇〕
○(福井琴樹
防災安全統括部長) 原発問題について、3点御質問がございました。
まず、3号機の
耐震基準についてお答えをいたします。
北海道胆振東部地震における1,505ガルの揺れは、地表で観測された数値でございますけれども、地震の揺れは地盤のかたさなどによって大きく異なりますことから、観測地点の状況を踏まえて比較検討する必要があると考えております。岩盤上の数値で比較しました場合、同地震での最大の揺れは255ガルでございまして、伊方3号機の
基準地震動であります650ガルを下回っております。
伊方発電所に関しましては、国の原子力規制委員会におきまして、
中央構造線断層帯に大分側の別の断層帯を含めた全長480㎞が連動する厳しいケースで策定した
基準地震動650ガルにつきまして審査いたしました結果、新規制基準に適合し、耐震性が確保されていることが確認され、県の原子力安全専門部会においても同様の結論を得ているところでございます。
さらに、3号機につきましては、県独自のアディショナルな対策として、四国電力に要請し、おおむね1,000ガルの揺れにも対応できるよう対策をとっているところでございます。
したがいまして、県といたしましては、伊方3号機の
基準地震動につきまして、現時点で国に再検証を求める考えはなく、伊方3号機を停止する必要はないと認識をしておりますが、今後とも国及び四国電力に対し、安全規制や
安全対策には常に最新の知見を反映するよう要請していく考えでありまして、伊方発電所の安全確保に万全を期してまいりたいと考えております。
次に、
ブラックアウト対策についてお答えをいたします。
県民生活を維持するためには、
ブラックアウトは絶対に避けなければなりませんが、伊方発電所では、万一
ブラックアウトが発生した場合と同様に、外部電源が喪失した場合においても、原子炉の安全停止や冷却等に必要な電源が供給できるよう、非
常用ディーゼル発電機や空冷式非常用発電設備、電源車など電源の多様化を図っております。この点について、国の原子力規制委員会で新規制基準を満たし、安全性に問題がないことが確認されており、県の原子力安全専門部会においても同様の結論を得ておりますが、今後とも、四国電力に対し、
安全対策の向上に不断に取り組むよう求め続けているところでございます。
なお、四国電力によりますと、同社の発電設備は、火力、水力、それから原子力等を分散配置しておりまして、本州からの電力融通も可能なため、
ブラックアウトに至る可能性は極めて低いとのことでありますが、四国電力には防災対策の推進と万一の場合を想定した訓練を積み重ねることで、緊急時の対応能力の一層の向上を図っていただきたいというふうに考えております。
最後に、
広域避難計画についてお答えをいたします。
本県では、
複合災害時にも円滑に住民避難が実施できるよう、鳥井喜木津線などの避難路の整備に
取り組みますとともに、
広域避難計画等において、避難路の損壊等により一時的に地域が孤立した場合を想定し、道路啓開作業による応急復旧のほか、自衛隊や海上保安部等の関係機関と連携し、陸海空のあらゆる手段により住民避難を実施することとしております。
また、7月
豪雨災害で崩土等により通行できなかった避難路全てにおいて迂回路が確保されておりましたが、10月に実施しました原子力防災訓練では、孤立地域を想定し、ヘリコプターや船舶等による住民搬送訓練に
取り組みますとともに、ドローンによる情報収集体制の整備にも取り組むなど、
避難計画の実効性のさらなる向上に努めているところでございます。
このため、現時点では
広域避難計画を見直すまでの必要性はないものと考えておりますが、今年度の訓練や
豪雨災害の検証結果等も踏まえながら、必要に応じて同計画への反映も検討するなど、原子力防災対策のさらなる充実・強化に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○(金子浩一
県民環境部長) 議長
○(
鈴木俊広議長) 金子
県民環境部長
〔金子浩一
県民環境部長登壇〕
○(金子浩一
県民環境部長) 女性の人権に関する御質問のうち、まずDVの現状と支援の強化についてお答えいたします。
DVには、男女間の
固定的役割分担意識などの背景や表面化しにくいという特殊性があり、DVを犯罪行為をも含む重大な人権侵害問題として捉え、社会全体で根絶に向けた積極的な対応を行う必要があると考えております。
このため、県では、平成14年度に開設した配偶者暴力相談支援センターにおいて、被害者の保護や自立支援を行うとともに、相談員の資質向上や弁護士等専門家の活用等により相談対応の充実に努めているほか、市町や警察等の関係機関によるDV防止対策連絡会や有識者によるDV防止対策推進会議などを通じた関係機関の連携強化、講座開設による県民に対する意識啓発などにも取り組んでいるところであります。
県内のDVの相談件数は、近年減少傾向にあるものの、いわゆるデートDVなどの新たな問題も顕在化する中、県では、被害者がより身近に相談や支援を受けられるよう、研修の充実等により市町の相談機能を強化するほか、中学、高校生や教職員を対象としたDV未然防止対策講座の開催などの
取り組みも進めており、今後とも、
DV被害者への支援と未然防止の充実強化に努めてまいりたいと考えております。
次に、性暴力被害者支援センターに関する御質問についてお答えいたします。
性暴力被害の早期回復には、被害直後から医療やカウンセリング、法的対応などの総合的な支援が効果的であるため、県では、医師会や臨床心理士会、弁護士会など関係17機関との連携のもと、本年9月に、365日24時間対応可能なワンストップの支援センターを開設したところであります。
センターの周知につきましては、県や市町の広報紙やリーフレットの活用に加え、支援が必要な方に情報が届くよう、公共施設や大学等の教育機関、薬局、スーパー、コンビニ等でも相談窓口を案内するシールを目にとまりやすい場所に貼付していただいているほか、教職員等を対象とした研修会なども実施しており、センターへの相談件数は、9月の12件から11月には35件へと増加しております。
センターでは、必要な支援を円滑、適切に提供するため、医師や弁護士等を交えたケース検討会を随時開催するほか、全ての関係機関が参画する連携機関会議において、支援の実効性等の検証も行うこととしており、今後とも、関係機関との緊密な連携のもと、被害者の心に寄り添った相談や支援が提供できるよう、取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。
○(山口真司
保健福祉部長) 議長
○(
鈴木俊広議長) 山口
保健福祉部長
〔山口真司
保健福祉部長登壇〕
○(山口真司
保健福祉部長)
高齢者福祉に関する御質問のうち、介護保険の
利用者負担軽減制度についてお答えをいたします。
本制度は、
社会福祉法人等がその社会的役割の一環として、生計困難な低所得者が介護サービスを利用した際に自己負担額を軽減するもので、県内で本制度を適用している法人は、平成12年度の制度創設時に50法人であったものが、年々増加をいたしまして、現在98法人と、対象123法人の約8割となっております。
県では、低所得者が安心して介護サービスが受けられるよう、制度を活用する
社会福祉法人等を拡大していきたいと考えておりまして、県、市町のホームページへの制度掲載により広く県民にお知らせするとともに、実施主体の市町においては、事業者向け説明会等で制度適用の申し出を呼びかけているところであります。
今後は、県の介護情報提供アプリ愛顔ケアねっとを活用した事業者への周知拡大を図るとともに、市町や施設関係団体と連携して、申し出をしていない法人等に働きかけを行うなど、さらなる制度の適用拡大に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、
学校教育現場への
介護人材確保の
取り組みについてお答えをいたします。
県では、平成27年度から、小中学校や高校において、車椅子や介護用リフト等を使った介護の疑似体験を行う巡回型介護教室を開催しており、今年度は県内6校で約1,000人が参加しておりますほか、中高生や専門学校生、大学生を対象とした介護事業所等の職場見学体験バスツアーを年6回実施するなど、若い世代の介護の仕事への関心を高める
取り組みを進めております。また、学校現場においても、中学生が5日間職場体験できるえひめジョブチャレンジU-15事業において、介護の職場のやりがいを実感できる機会を提供しているところであります。
全ての団塊の世代が後期高齢者となる2025年に向けて、
介護人材の安定的な確保を図るためには、介護職のイメージ向上や仕事の魅力を発信することが重要であり、今後とも、学校等の関係機関と連携し、就学期の段階から介護の仕事に対する理解を深め、将来の介護の担い手確保につながるよう、若い世代への積極的なアプローチに努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○(三好伊佐夫教育長) 議長
○(
鈴木俊広議長) 三好教育長
〔三好伊佐夫教育長登壇〕
○(三好伊佐夫教育長)
道徳教育の評価のあり方についてお答えをいたします。
道徳の教科化は、考え、議論する、
道徳教育への質的な転換を図るものでありまして、その評価について
学習指導要領では、数値ではなく記述式によることとしており、年間や学期を通じて、児童生徒がいかに成長したかを丁寧に把握し、よい点を認めたり励ましたりするなど意欲を向上させるような評価に取り組んでいくことが重要と考えております。
このため、県教育委員会では、学校現場で適切な評価を行うことができるよう、昨年度、具体的な授業実践例を通して評価方法などを解説した本県独自の資料を作成、配布しまして、小中学校ではこれを活用して、
道徳教育推進教師が中心となって授業や評価に関する研修を実施しております。また、小中学校6校を推進校に指定して、よりよい評価のあり方の研究などに
取り組み、その成果の普及にも努めております。
県教育委員会といたしましては、今後も、児童生徒の成長につながる適切な評価のあり方等について、一層の研究と普及啓発に
取り組み、
道徳教育のさらなる充実を図ってまいりたいと考えております。
なお、道徳科の評価は、客観性や公平性が求められる県立高校の
入学者選抜とはなじまないものでありまして、国の通知に基づき、調査書に評価欄を設ける予定はございません。
以上でございます。
○(
鈴木俊広議長) 暫時休憩いたします。
午前10時51分 休憩
―――――――――――――――――
午前11時5分 再開
○(
鈴木俊広議長) 再開いたします。
質疑を続けます。
○(武井多佳子議員) 議長
○(
鈴木俊広議長) 武井多佳子議員
〔武井多佳子議員登壇〕
○(武井多佳子議員) (拍手)ネットワーク市民の窓の武井多佳子です。
一般質問を行います。
まず、7月
豪雨災害を受けた今後の対策についてお伺いいたします。
この災害で、災害関連死を含め31名の方がお亡くなりになったことは、深刻に受けとめなければなりません。今後、気候変動による集中的な豪雨が頻発することを想定し、命と暮らしを守るハード・ソフト両面のより効果的な対策について、多様な視点から知恵を出し合うときだと考えます。
そこで、先日、「未来のために、命を守る治水対策」と題する講演会を開催しました。河川工学専門の京都大学名誉教授今本博健さんは、今回の水害におけるダム操作の問題の検証に加え、流下能力を確保する上で河床掘削、堤防、樹木の撤去など河川整備の重要性を強調されました。
前滋賀県知事嘉田由紀子さんは、洪水多発時代の治水対策として、河川整備の明確化、特性に応じた土地利用、耐水化構造の住宅建築、水害リスク情報提供など、自治体ならではの分野横断型施策として実現させる流域治水条例について紹介されました。
この学びを生かし、以下、質問をいたします。
第1に、肱川流域の河川管理について伺います。
9月早々、緊急治水対策が示されています。中村知事は、所信の中で、国と連携し集中的に実施すると述べています。この前提として、これまでの堤防の建設、河床掘削や樹木の撤去などが適切に行われてきたのか、検証すべきと考えます。
そこで、伺います。
県が管理する区間の堤防工事の進捗状況、また、肱川流域の河床掘削はどのくらい行われてきたのか、掘削量、事業費を具体的に報告してください。樹木の撤去についても報告してください。
下流は国の管理ですが、国、県が連携して初めて事業効果も見込まれます。県が把握している国の
取り組みについても示してください。
ダムありきで進めたことにより、河川管理が不十分となって流下能力を低下させ、被害を大きくしたのではないかと懸念するところです。愛媛県の認識を示してください。
第2に、肱川水系河川整備計画の見直しについて伺います。
10月18日、計画の点検に向けて学識経験者から意見を聞く会が開かれました。しかし、多くの県民が被害を受けたのですから、見直しにおいては、まず真摯に住民の声にこそ耳を傾けるべきです。県として公聴会を開く考えはありませんか。また、堤防工事や河床掘削を優先して予算化し、その効果を検証するまで、山鳥坂ダムは一時凍結すべきと考えますが、県の考えを示してください。
第3に、ダムの安全神話について伺います。
ダムは、洪水を完全に防ぐものではなく、調整によっては被害を出すことを思い知りました。多くの人々がダムは安全と過信していたのではないでしょうか。それも避難をおくらせる一因になったのではないでしょうか。国、県は、このダムの危険性について情報提供できていたのか疑問に思います。県の認識をお示しください。
第4に、流域治水条例について伺います。
今回の浸水区域はハザードマップと合致しており、マップの重要性への認識が深まりました。まさに、滋賀県流域治水条例の特徴は、川の中の安全だけでなく、この浸水地域となる川の外で多重に防護するというものです。地先の安全度マップの公表を初めとした水害リスクの情報提供、浸水警戒区域を指定し、区域内での住宅等建築では耐水化構造をチェックするなど、暮らしに密着した治水対策と言えます。愛媛県も、この7月豪雨を機に検討を進めてはどうかと考えますが、御所見をお聞かせください。
障がい者とともに働く社会に向けてお伺いいたします。
省庁を初めとし、全国の自治体で障がい者雇用の水増し問題が発覚しました。その後、雇用率が修正され、実態が明らかになりました。障害者雇用促進法では、1998年7月から知的障がい者の雇用が義務づけられ、ことし4月から精神障がい者の雇用が義務づけられました。また、法定雇用率も国、自治体が2.5%、民間企業は2.2%へと引き上げられました。
民間企業は未達成の場合、納付金を支払わなければなりませんが、自治体には規定されていない分、また、政策的に障がい者雇用を促進する立場から、高い意識のもと率先した
取り組みが求められます。
ちなみに、愛媛の民間企業933社の実雇用率は、全国平均と同じく1.97%、うち法定雇用率達成企業の割合は54.2%、全国平均50%を上回っています。
愛媛県の障がい者雇用を見ると、2017年度の知事部局の雇用率は1.04%で、全国最下位です。47都道府県中28の自治体で法定雇用率が守られていることを考えると、愛媛県の低さが際立っています。
ことし6月1日現在の雇用率は、知事部局1.25%、公営企業管理局1.0%、教育委員会1.6%と、当初公表していた雇用率から大幅に下方修正されました。不足人数の合計は144人です。この理由として、15年も前から例外的な医師の診断書の解釈が誤っていたことを上げて、算定誤りと説明されますが、診断書による人数が多いのに誰も全く疑問を持たなかったのでしょうか。障害者雇用促進法を遵守しておらず、愛媛県の障がい者雇用に対する意識の低さと
取り組みのおくれが明らかになりました。謝罪し処分を行っても、障がい者の方々の採用の機会を奪ってきた年月は取り戻せません。この事実を深刻に受けとめ、信頼を得るべく真摯に取り組むことを強く求めて質問します。
第1は、障がい者雇用について伺います。
改めて、法定雇用率を下回った理由について説明を求めます。今後、どのような計画で障がい者雇用を進めていくのか、具体的にお答えください。
これまで、愛媛県の採用では身体障がい者に限定していました。知的障がい者、精神障がい者を排除することは、職業選択の自由とその機会を奪う差別と考えます。この認識はありましたか。
第2は、差別の禁止と合理的配慮義務について伺います。
早急に雇用率を上げることに力点を置く余り、採用した方々が差別されることなく働き続けられる環境が整備されているのか心配するところです。今回から、知的障がい者、精神障がい者へ採用を広げましたが、採用に当たり、また、継続して働くに当たっても、多様で個別的な合理的配慮の必要性が高まるものと考えます。
そこで、県として、障害者差別禁止指針、合理的配慮指針に基づき、どのような体制で対応しているのか、また、今後の
取り組み方についてもあわせてお答えください。
次に、政治分野における男女共同参画の推進に関する法律の成立を受けてお伺いをいたします。
地方自治法に基づいて行われた1947年4月の戦後初の県議会議員選挙から、来年で19回目を迎えます。この間に選出された女性議員は6名で、私が6番目になります。全国の議会における女性議員の割合を見てみると、衆議院10.1%、これは世界193カ国中158位、OECD諸国中最下位です。
昨年の12月時点で47都道府県の平均は10.1%、半数以上の議会が1割を切っており、1位は東京で28.6%、最下位は香川で2.6%、愛媛県は4.4%で42位です。市町村議会の平均は13.1%、愛媛県は直近で8.5%です。
驚くべきは、全国の2割に当たる349の議会は、女性議員が一人もいない女性ゼロ議会という状況です。ちなみに、愛媛県では伊方、内子、松野町が女性ゼロ議会です。このような現状を改善すべく、ことし5月16日、政治分野における男女共同参画の推進に関する法律が制定されました。私も長年、全国の仲間とともに法整備を求めて活動してきた一人として、全会一致の成立には感無量の思いがありました。
この法のもと、政治分野の男女共同参画が推進することを期待し、質問します。
第1は、愛媛の現状に対する見解とこの法の意義と効果についてどのように考えていますか、お答えください。
第2は、地方公共団体の責務について伺います。
法第3条、第5条2項、第6条、第7条、第8条に定められた実態調査、情報収集、啓発活動、環境整備、人材育成に、今後、どのように取り組まれるのか、具体的にお示しください。
また、啓発するに当たって、実態の見える化は必須です。行政の統計にジェンダーの視点を取り入れた分析と積極的な公表に取り組んでいただきたいと考えますが、あわせてお答えください。
第3は、副知事への女性登用について伺います。
今後、女性登用を前向きに検討する考えはありませんか、御所見をお聞かせください。
次に、人間と動物の共生社会を目指してお伺いいたします。
2014年、環境省は、人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクトでアクションプランを策定し、犬猫の殺処分ゼロを掲げています。全国の自治体で
取り組みが展開され、着実に殺処分数は減少しています。
そこで、政令市、中核市を除く47都道府県の過去5年間の殺処分数を見ますと、残念ながら、愛媛県は常に上位に位置し、2016年度2,381頭、2017年度2,299頭と、2年連続全国一犬猫を殺処分している県です。人知れず、町外れの施設でたくさんの犬猫を殺していたのでは、とても笑顔にはなれません。
ここで、先日、視察させていただいた神奈川県動物保護センターの
取り組みを紹介します。
築46年の施設には、犬猫に限らず、亀、鳥などたくさんの動物が保護され、諦めずにもとの飼い主や新しい譲渡先を探す努力がされています。9名の獣医師と4名の非常勤職員、嘱託職員13名が飼養に当たっています。2013年度、犬の殺処分がゼロに、2014年度、猫の殺処分がゼロになっています。2012年からは登録ボランティア制度を開始し、譲渡会の会場として県庁や県立の公園など公共施設を提供する、飼養管理費として1頭当たり1万円を補助する、ボランティアへの譲渡犬、猫は避妊、去勢手術、ワクチン接種、マイクロチップを装着する、登録ボランティアとの全体会議を開催、年に1回はボランティアを訪問するなど、ボランティアとの協働が推進されていました。
とても印象的だったのは、ボランティアへの敬意を払っている姿勢と、職員が不妊去勢手術を行い、授乳が必要な子猫を専用のリュックに入れて、バスと電車を乗り継ぎ連れて帰り、自宅で世話をするということです。
愛媛県においても、殺処分から、動物とともに生きるために税金を使うという政策転換が急務と考え、質問します。
第1は、これまでの
取り組みをどう検証しているのか、具体的にお答えください。
第2は、愛媛県の殺処分の現状に対する見解をお示しください。例えば愛媛の前に長年1位だった茨城県では、2016年に犬猫殺処分ゼロを目指す条例を制定しています。今こそ、愛媛県の姿勢を明確に示すべきと考えます。あわせて県の考えをお聞かせください。
第3は、ボランティアとの協働と支援について伺います。
仲介者譲渡制度では、県内で18の個人がボランティアとして世話をし、譲渡先へつなげてくださっています。昨年度の実績は、犬77頭、猫33頭で、県全体の譲渡数282頭の約4割に当たります。ボランティアの協力なくして成り立ちません。医療費、食事代等をカンパで賄っているのが現状で、労力以外の負担も大きいと思います。今後、ますますボランティアとの協働は重要になり、行政として、ボランティアを支援する体制の充実は欠かせません。
その1は、譲渡仲介者、動物愛護団体の意見を取り入れて登録制度を充実させる考えはありませんか。
その2は、譲渡会についてです。
県庁の敷地内で譲渡会をするというのもインパクトがあります。愛護団体による譲渡会に積極的に公共施設を提供してほしいと考えますが、いかがですか。
その3は、寄附金の募集についてです。
ボランティアの活動資金として、県みずから募金を集める、また、ふるさと納税の目的に動物愛護事業を含めることも検討してほしいと考えますが、いかがでしょうか。
第4は、収容数を減らし、譲渡数をふやすことについて伺います。
動物愛護センターが立地する松山市以外の市町へ動物愛護の普及啓発に努めるとともに、センターでも長期間複数飼養できる体制にすることを検討すべきと考えますが、お答えください。
最後に、
伊方原発についてお伺いをいたします。
伊方原発3号機は、昨年12月、広島高裁による運転禁止を命ずる仮処分決定で停止していました。残念ながら、ことし9月、破局的噴火によって生じるリスクは、その発生の可能性が相応の根拠をもって示されない限り、原子力発電所の安全確保の上で自然災害として想定しなくても安全性に欠けるところはないとするのが、少なくとも現時点における我が国の社会通念であると認めるほかないと、原発の危険性を社会通念という曖昧な概念で判断し、住民の即時抗告を取り消し、10月27日、伊方3号機が再稼働されました。
さて、今回の再稼働によって懸念されるのは、来年には使用済みMOX燃料が排出されることです。長沢啓行大阪府立大学名誉教授によれば、使用済みMOX燃料は、冷却期間が長く、また、処分方法は確立しておらず、長期間プールで保管するため、リスクが高いとのことです。四国電力は原燃と国任せで、何の計画も持っていないと10月25日の市民グループの申し入れで答えています。
質問の第1は、愛媛県として、この使用済みMOX燃料の処分について、どのように把握しているのか、具体的にお答えください。
次に、愛媛県の住民が高松高裁に申し立てた運転差しとめ仮処分の即時抗告も、残念ながら棄却されましたが、決定の中で原子力災害
避難計画について、伊方発電所は佐田岬半島のつけ根に立地しており、住民の中には高齢者、避難行動要支援者、幼児・児童等が多数含まれており、我が国のほかの原子力発電所に比較しても、一旦、本件3号機で過酷事故が発生した場合の避難には困難が予想されるところである。しかるに、伊方発電所の事故に関する
避難計画には、民間バス会社に避難活動の協力を要請することができないことがあると明記されている点、伊方発電所が全面緊急事態となって海路避難を行う場合の輸送能力に懸念がある点、屋内退避を実施する際の放射線防護施設が住民の人数に比較して不足している点で不十分であると思われると指摘し、仮処分の結論とは別に、市町村、都道府県及び国において、四電と協議するなどして早急に周辺住民の避難対策に万全を期すべきことは言うまでもない。この点の対策は、社会通念を理由に先送りすることは到底許されるものではないと付言しています。
質問の第2は、この指摘を
避難計画の見直しに反映させる考えはあるのか、お答えください。
次に、乾式貯蔵施設について、6月議会に続いて質問します。
愛媛県は、四国電力について、伊方発電所敷地外での中間貯蔵の可能性も含め検討を重ねてきたが、敷地外では適地が見つからなかったから、より確実かつ柔軟に対応できる敷地内を選定したと答弁しました。
ところが敷地外についての具体的な四国電力の活動内容は把握していないとのことです。10月30日付産経新聞によると、関西電力では、2013年6月からことしの9月までに福井県以外の自治体などに8,415回の説明会を開催したと報じています。
難航しているのは確かですが、私は、使用済み核燃料の問題は、安易に敷地内ありきで解決すべきではないと考えます。トイレのないマンションと言われて動かし続けてきた大きなツケとして、今、
伊方原発のプールに1,658体の使用済み核燃料がたまっています。
そこで、伺います。
この実態を県内外の多くの市民の皆さんと共有する中で、幅広く議論するプロセスこそが重要ではないでしょうか。それを四国電力に求めるのが愛媛県の立場と考えますが、お答えください。
次に、安全協定に矛盾しない一時保管について、再度お伺いをいたします。
一時的な保管であることを明確にするよう要請したと繰り返していますが、四国電力から、保管期間について具体的な説明がもうありましたか。2021年度上期の六ヶ所再処理工場操業開始を目指して進んでいるという楽観的な見通しですが、2021年に25回目の延期となった場合でも、一時的な保管と本当に言い切れるのか、具体的なスケジュールも示さず、是非の判断は困難と考えますが、お答えをください。
さて、乾式貯蔵施設の建設は、使用済み核燃料の解決の先送りでしかありません。さらに3号機を動かせば、核のごみがふえるという矛盾に満ちています。放射能被曝の危険と背中合わせの暮らし、それによって原発災害を想定した
避難計画など、どう考えてもおかしいと思いませんか。
この夏の北海道地震の
ブラックアウトによって大規模発電所の脆弱性が露呈し、改めて地域分散型電力が見直されています。ことし5月、四国電力では、自然エネルギーで電力需要の100%に達した日もありました。省エネ、再生可能エネルギーの推進など、方法はあります。原発のない暮らしをと、ぜひこの愛媛から、皆さん、声を上げていきましょう。
以上で私の一般質問を終わります。(拍手)
○(
鈴木俊広議長) 理事者の答弁を求めます。
○(中村時広知事) 議長
○(
鈴木俊広議長) 中村知事
〔中村時広知事登壇〕
○(中村時広知事) 武井議員に、私の方からは、副知事の人事についての御質問についてお答えをさせていただきたいと思います。
人材の登用に当たりましては、性別にかかわらず、適材適所を基本に、意欲、能力、実績を重視しているところであり、副知事の人事についてもこの考えに変わることはありません。
また、女性の視点を政策等に反映させることは重要であると認識しており、第3ステージの公約にも女性登用の推進を掲げておりますが、それはただ単に人数合わせで登用するという趣旨ではなく、女性が能力や適性を十分発揮し、活躍できる環境づくりを引き続き進めていくということでございます。
その他の御質問については、関係理事者の方からお答えをさせていただきます。
○(菅豊正総務部長) 議長
○(
鈴木俊広議長) 菅総務部長
〔菅豊正総務部長登壇〕
○(菅豊正総務部長) 障がい者とともに働く社会についての4つの御質問のうち、まず、法定雇用率を下回ったのはなぜかとの御質問にお答えいたします。
不適切算定判明後、直ちに公表いたしましたとおり、本県では、障がい者である職員の把握に当たり、
厚生労働省のガイドラインの例外規定を拡大解釈し、病気休職時に職員から提出された指定医や産業医ではない医師の診断書等をもとに
人事担当部署の判断で計上していたため、再点検の結果、法定雇用率を下回ったものであります。
次に、今後、どのように障がい者の雇用を進めていくのかとの御質問にお答えいたします。
正規職員及び臨時職員は、身体障がい者に加え、知的障がい者及び精神障がい者も対象とする採用試験を実施するほか、新たに出先機関やワークステーション方式のオフィスで非常勤職員の雇用を進めることとしており、知事部局と公営企業管理局では、来年度から2年間、教育委員会は3年間という目標を設定し、雇用拡大に努めることとしております。
次に、採用で知的障がい者、精神障がい者を排除することは差別と考えるがどうかとの御質問にお答えをいたします。
本県の採用試験では、障がいの有無にかかわらず、適性、能力を採用基準とすることを原則としておりまして、特定の方を排除するものではございません。
その上で、障がい者に限った別枠採用につきましては、制度を新設する際、他県の実施状況等を参考に、まずは身体障がい者から始めたもので、雇用拡大の
取り組みに合わせ、今年度から知的障がい者及び精神障がい者も対象としたところでございます。
最後に、障害者差別禁止指針、合理的配慮指針に基づく対応について、お答えをいたします。
これまでも、障がい者に対する合理的配慮事例など、両指針を踏まえた対応を庁内に周知しておりますほか、点字や拡大文字、筆談による採用試験の実施や車椅子の方のためのトイレや昇降機設置などの整備を行ってきたところでございます。
今後はさらに、職員の理解促進のための研修の実施や、障がい者をサポートする職員の配置なども進めることといたしております。
以上でございます。
○(福井琴樹
防災安全統括部長) 議長
○(
鈴木俊広議長) 福井
防災安全統括部長
〔福井琴樹
防災安全統括部長登壇〕
○(福井琴樹
防災安全統括部長)
伊方原発につきまして、4点御質問がございました。
まず、使用済みMOX燃料の処分についてお答えをいたします。
国では、使用済みMOX燃料の処理、処分の方策について、プルサーマルの実施状況、使用済みMOX燃料の発生状況とその保管状況、再処理技術の動向等を踏まえながら検討していくこととしておりまして、四国電力では、国の検討結果に沿って対応する方針でございます。県といたしましては、使用済みMOX燃料を含めた
使用済み燃料対策について、国が主体となって着実に進めるよう要請をしております。
次に、
避難計画の見直しについてお答えをいたします。
高松高裁の指摘につきましては、裁判所から事前に県への問い合わせもなく、本県での
取り組みが十分には理解されていないものと認識をしております。
事実関係を御説明しますと、高松高裁の指摘では、本県の
広域避難計画等には、民間バス会社に避難活動の協力を要請することができないことがあると明記されているとの指摘がなされておりますが、このような明記はない上、一定線量以上の場合は自衛隊等に住民搬送を要請することとしておりますほか、海路避難における十分な輸送能力を確保しておりまして、また、放射線防護施設は、避難することで健康リスクが高まるものなどを対象としたものであり、一般住民には全員が避難できるよう、集会所等を屋内退避施設として確保しております。そして、これらにつきまして訓練を実施し、繰り返し検証をしております。
このため、今回の指摘を受けて計画を見直す必要はないものと考えており、今後とも、訓練の実施や検証などに
取り組みながら、原子力防災体制のさらなる充実、強化を図っていくこととしております。
次に、乾式貯蔵施設の御質問のうち、使用済み核燃料問題についての議論についてお答えをいたします。
県では、四国電力に対し、丁寧でわかりやすい説明を繰り返し要請しており、同社では、
使用済み燃料の貯蔵量、発生量及び貯蔵方法などをまとめたパンフレットを作成しまして、県内市町への説明や20キロ圏内の全戸訪問などを行っているところでございます。今後とも、こうした活動を継続し、県民の理解促進に努めてもらいたいというふうに考えております。
最後に、乾式貯蔵施設の保管期間等についてお答えをいたします。
乾式貯蔵施設での保管期間は、再処理工場の稼働などさまざまな外的要因の影響を受けますため、県では、四国電力に対し、一時的保管であることを明確にするよう繰り返し要請し確認をしておりまして、同社からは、再処理工場の稼働等の状況を踏まえ、計画的に搬出する方針との説明を受けております。
また、国では、核燃料サイクルの推進に取り組んでおり、再処理工場の竣工予定に変更があったといたしましても、同工場への搬出を目的とした一時的保管であると認識をしております。
以上でございます。
○(金子浩一
県民環境部長) 議長
○(
鈴木俊広議長) 金子
県民環境部長
〔金子浩一
県民環境部長登壇〕
○(金子浩一
県民環境部長) 政治分野における男女共同参画の推進に関する御質問のうち、まず、本県の現状と法の意義、効果についてお答えいたします。
政治分野においては、選挙に立候補するかしないかは個人の自由の問題であり、難しい面はございますが、県内の女性議員の比率は他県よりも低位にとどまっていると認識しており、法に男女の候補者数の均等を目指すことが盛り込まれましたことは、政治に多様な民意を反映させる上で意義があり、男女共同参画社会の実現を推進する上で効果があるのではないかと考えております。
次に、法に基づく今後の
取り組みについてお答えいたします。
県では、これまでも家庭や学校、職域、地域といった幅広い分野で男女共同参画の推進に取り組んでおりまして、新たに政治分野でどのような
取り組みを行うかについては、今後、国の動向も注視しながら検討することとしております。
また、県の年次報告書では、県や市町議会の女性議員の比率等を記載し、公表しているところでございます。
以上でございます。
○(山口真司
保健福祉部長) 議長
○(
鈴木俊広議長) 山口
保健福祉部長
〔山口真司
保健福祉部長登壇〕
○(山口真司
保健福祉部長) 人間と動物の共生に関する御質問のうち、これまでの
取り組みの検証についてお答えをいたします。
県では、動物愛護管理推進計画において、平成35年度までの10年間に、犬、猫の引き取り頭数を平成24年度から、犬を約60%、猫を約50%削減する目標を掲げ、適正飼養の普及や地域猫活動の推進などに取り組んでおり、平成29年度には、犬は約55%、猫は約57%と目標を上回るペースで引き取り頭数が減少する成果を上げております。
次に、本県の殺処分の現状についてお答えをいたします。
本県の殺処分数は、平成24年度に比べ、平成29年度には、犬が約50%、猫が約52%減少をしており、これまでの対策の効果と認識をしております。
他県で実施をされております愛護団体等への犬猫の大量譲渡につきましては、団体への過度な負担や飼育環境の悪化等の問題も懸念をされているところでありまして、県としては今後とも、動物愛護の普及啓発に努め、県動物愛護管理推進計画を着実に推進することで、可能な限り殺処分の減少を図ることとしております。
次に、譲渡仲介者や動物愛護団体の意見も取り入れた登録制度の充実の考えについて、お答えをいたします。
県では、譲渡仲介者に対し、外部寄生虫の駆除やワクチンの接種、猫のマイクロチップの挿入などの必要な支援を行っているところであります。
本県の制度は、無償ボランティアを登録するものでありまして、仲介者譲渡制度を実施している他の43県でも、その多くは本県と同様の無償のボランティアであり、これを見直す考えはありません。
次に、動物愛護団体による譲渡会への公共施設の提供についてお答えをいたします。
愛護団体による譲渡会は、各団体のノウハウや特色を生かして実施をされておりまして、これまで県の公共施設の利用について要望はありませんが、具体的要望があれば、施設管理への影響等を踏まえ、対応を検討することとしております。
次に、ボランティアの活動資金として、募金やふるさと納税を検討してはどうかとの御質問にお答えします。
本県の動物愛護事業は、各市町に加え、動物愛護団体、県獣医師会、ボランティア及び企業等との協働により実施をしているところでありまして、現在のところ、募金活動やふるさと納税の目的に動物愛護事業を含めることは考えておりません。
次に、松山市以外の市町への動物愛護の普及啓発等に関する御質問にお答えをいたします。
県動物愛護センターでは、松山市以外の各市町においても、小中学校や福祉施設等において動物愛護教室や動物との触れ合い教室などを開催するとともに、県各保健所でもパネル展の開催や適正飼養の普及啓発等を行っております。
また、県動物愛護センターでは、譲渡会に供する予定の犬猫は、新しい飼い主が見つかるまでの間、長期の飼養を行っております。
以上でございます。
○(杉本寧土木部長) 議長
○(
鈴木俊広議長) 杉本土木部長
〔杉本寧土木部長登壇〕
○(杉本寧土木部長) 平成30年7月
豪雨災害を受けた今後の対策について、7問御質問がございました。
そのうち、肱川流域の河川管理について、まず、県管理区間の堤防工事の進捗状況、また、肱川流域の河床掘削等の状況についてお答えをいたします。
肱川の県管理区間である菅田地区の堤防工事の進捗率は、平成29年度末現在、事業費ベースで約5割となっており、堤防整備延長約11.2㎞のうち約7㎞に着手しております。
また、肱川流域の河床掘削につきましては、直近の3年間で年平均の掘削量が約9,000立方メートル、事業費が約7,000万円でありますが、樹木の撤去等につきましては、各種工事で実施しているため、撤去量等の把握はしておりません。
次に、肱川流域のうち、国の河川管理の
取り組み状況についてお答えをいたします。
国によると、国管理区間の堤防工事の整備状況は、平成29年度末現在で、現河川整備計画の堤防予定延長約8.7㎞のうち約3.1㎞が整備済みでございます。
また、河床掘削については、直近の3年間で年平均の掘削量が約2万2,000立方メートル、事業費が約4,000万円でありますが、樹木の撤去につきましては、県と同様、各種工事で実施しているため、撤去量等の把握はしていないと聞いております。
次に、河川管理が不十分で被害を大きくしたことを懸念するが、県の認識はどうかとの御質問にお答えをいたします。
肱川水系の治水対策については、地形状況等を踏まえ、各種方策を検討した結果、現計画が最適となったもので、県としては、ダムありきで進めてきたものではなく、河川管理については適切な維持に努めていると認識しております。
次に、肱川水系河川整備計画の見直しについての御質問のうち、県として公聴会を開く考えはないかとの御質問にお答えをいたします。
整備計画の見直しに当たっては、地域住民から意見を聞くこととしておりまして、その手法等につきましては、今後、国と協議しながら検討することとしております。
次に、河川整備計画の見直しのうち、山鳥坂ダムを一時凍結すべきと考えるがどうかとの御質問にお答えをいたします。
山鳥坂ダムは、肱川流域の特性等を踏まえ、堤防整備とあわせ最良の治水対策であることから、県と地元大洲市は一日も早い完成を望んでおり、一時凍結の考えはございません。
次に、国と県は、ダムの危険性について情報提供できていたのかとの御質問にお答えをいたします。
ダムは、その容量の限りにおいて洪水調節するものでありますが、ダムの能力を超える事態に至ったとしても、流入量以上に放流することはございません。
国や県のダム管理者は、ダムの機能や操作等について関係機関等に情報提供しているところでございますが、今回、これまでに経験のない異常な豪雨で浸水被害が生じたことから、国が設置している検証の場では、さらに情報提供を充実させる必要があると指摘されており、改善の余地はあると考えております。
次に、流域治水条例の検討についての御質問にお答えをいたします。
滋賀県の流域治水条例では、浸水警戒区域を指定した場合には、住宅の耐水化補強など県民に新たな経済的負担を強いることとなり、まちづくりへも大きな影響を与えることから、まずは、流域住民や市町の理解が必要であり、県では、現時点で条例を制定する考えはございません。
以上でございます。
○(武井多佳子議員) 議長
○(
鈴木俊広議長) 武井多佳子議員
〔武井多佳子議員登壇〕
○(
鈴木俊広議長) 武井議員に申し上げます。
初めに、再質問の項目番号を誤りなく全部述べてください。
また、複数の項目について再質問を行う場合は、1問ごとに項目番号を述べてから質問を行ってください。
残り質問時間は3分3秒です。
○(武井多佳子議員) まず、1の(3)、そして2の(4)、そして4の(3)のア、そして5の(1)と(3)のイについて再質問いたします。
まず、1の(3)、国と県はダムの危険性について情報提供できていたのかという件で、今後、その必要性はあるということを言われていましたけれども、私は、これまでにどのようなことができていたのかということも含めてお聞きしたいと思っていました。
次に、2の(4)、合理的配慮指針に基づきということで、担当者を配置されるということですけれども、重要なのは窓口設置だと思うんですけれども、その点、もう一度お答えいただきたいと思います。
次に、4の(3)のア、これは充実させるということなんですけれども、有償ではない、無償だということを言われています。そこはちょっと理解していただけていないと思うんですけれども、やはりボランティアさんの譲渡の割合が高いということから、改めてこの愛媛の現状を見て、その方々の御意見を聞いて充実させてはどうかということで、ちょっと意図と違ったお答えだったと思いますので、その点、もう一度そのことを踏まえて回答いただきたいと思います。
次に、5の(1)、使用済みMOX燃料の処分についてということなんですけれども、これは国の検討中、要請している、いや、私は、具体的に保存期間とか、そして処分とかということを聞いていまして、それが全く決まっていないのであれば、決まっていないと言っていただきたいと思います。それが現実だと思いますので、その点、ちょっと答弁が丁寧ではなかったと思いますのでお答えください。
それと、次に(3)のイですけれども、計画的に搬出する、その計画的がどういうのかというのを何度も、6月も今回も聞いているので、そこをやはり具体的に述べていただけないと、何度も言うようですけれども、永久的にあるいは最終的処分場になっては困るという懸念もあるものですから、イの計画的というのは具体的にはどういうことかということをお答えいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○(
鈴木俊広議長) 理事者の答弁を求めます。
○(菅豊正総務部長) 議長
○(
鈴木俊広議長) 菅総務部長
〔菅豊正総務部長登壇〕
○(菅豊正総務部長) 再質問にお答えいたします。
問い2の(4)でございますが、窓口設置が重要だと思うという御質問でございました。
雇用の拡大に当たりまして、障がい者の職場定着を図ることが大変重要でございまして、先ほどお答えしたとおり、職場研修を実施いたしまして、同僚、上司の理解促進を図りますほか、専任のサポート職員などを検討しているところでございますが、障がい者の就労支援機関からのアドバイスも受けながら、今、
取り組みを検討しておるところでございます。
以上でございます。
○(福井琴樹
防災安全統括部長) 議長
○(
鈴木俊広議長) 福井
防災安全統括部長
〔福井琴樹
防災安全統括部長登壇〕
○(福井琴樹
防災安全統括部長) 再質問にお答えをいたします。
まず、問いの5の(1)MOX燃料の処分の保存期間等が決まっているのかどうかというような御質問であったと思います。これは、先ほど御答弁させていただきましたが、四国電力では、国の検討結果に沿って対応する方針ということでございます。ですから、現時点では決まっておりませんが、今後、国の検討状況も踏まえ、対応する方針でございます。
続きまして、問い5の(3)のイ、計画的に搬出ということについて具体的にということでございましたが、こちらにつきましても、再処理工場の稼働の状況を踏まえて計画的に搬出する方針との説明を受けておるということでございますので、以上でございます。
○(山口真司
保健福祉部長) 議長
○(
鈴木俊広議長) 山口
保健福祉部長
〔山口真司
保健福祉部長登壇〕
○(山口真司
保健福祉部長) ボランティアに対する支援制度の充実をという再質問でございました。
現在も県におきましては、譲渡仲介者に対しまして犬猫の健康管理等に必要な支援は行っているところでございます。県動物愛護センターでは、平素から仲介者の意見を伺っているところでありまして、今後も必要な支援を行っていくこととしているところでございます。
以上です。
○(杉本寧土木部長) 議長
○(
鈴木俊広議長) 杉本土木部長
〔杉本寧土木部長登壇〕
○(杉本寧土木部長) 再質問にお答えをいたします。
1の(3)につきまして、これまで国と県が情報提供できていたのかというふうな御質問でございますが、先ほどの答弁のとおり、これまでも国や県のダム管理者は、ダムの機能、操作等について関係機関に情報提供をしております。
また、ダムの管理者である国は、操作規則等に基づきまして、放流の際には市や警察機関等関係機関に放流情報を通知するとともに、サイレンあるいは巡回する警報車等によりまして放送、あるいは住民への情報提供を行ってきているところでございます。
常日ごろから、ダムの操作や機能についても関係機関で説明しておりますし、定期的にダムに関する情報につきましても提供を行っているところでございます。
以上でございます。
○(
鈴木俊広議長) 休憩いたします。
午後1時から再開いたします。
午前11時48分 休憩
―――――――――――――――――
午後1時 再開
○(
鈴木俊広議長) 再開いたします。
質疑を続けます。
○(渡部浩議員) 議長
○(
鈴木俊広議長) 渡部浩議員
〔渡部浩議員登壇〕
○(渡部浩議員) (拍手)自由民主党の渡部浩です。
さきの愛媛県知事選挙において、多くの県民の皆さんからの支持を得て3選を果たされました中村知事に、心からお喜びを申し上げます。
さて、中村知事は本年5月の定例記者会見で、加計学園問題における国会での参考人の発言と県職員が作成したメモとに食い違いがあることに関して、職員への信頼という言葉をキーワードに、愛媛県の立場を明確にされました。職員の誇りやプライド、そして、その家族にまで思いをはせた上で信頼を示されたことは、知事と県職員の関係を大いに高めたものと思われます。また、知事の根底にあるその気持ちが信頼の好循環を生み、チーム愛媛のきずなを強固なものにしてこられたのだと高く評価します。
ことしは明治150年の節目の年です。御案内のとおり、明治維新を大きく進めたのが薩長同盟です。もともと薩摩藩は、公武合体の立場から、幕府の開国路線を支持しつつ、幕府に改革を求めたのに対して、長州藩は急進的な攘夷論を展開し、両藩相入れない関係でありました。しかしながら、日本の将来のために協力し、国難に立ち向かうべきとの考えから、薩長同盟の締結に至りました。締結に至るまでには、いろいろな背景はございましたが、最終的にはお互いの信頼のもとに成り立った結果であったと思います。
中村知事におかれましては、引き続きこの信頼を源泉にして、そのきずなを県内各界各層に広げながら、第3期中村県政がさらなる成果を上げていかれることを期待いたしますとともに、私も県政与党の立場から、しっかりと支援させていただくことを申し上げ、質問に入らせていただきます。
まず初めに、大規模災害に対する事前復興に関する
取り組みについてお伺いします。
今回の7月豪雨は、本県でも、多くの人命を奪うとともに、多くの方々が避難生活を余儀なくされたほか、南予地域を中心に、公共土木施設や農林水産業、企業の経済活動など、その影響が多方面に及ぶ過去最大規模の被害をもたらしました。改めて、亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された方々に対しまして心よりお見舞いを申し上げます。
ことしは、この7月豪雨により、本県のみならず、岡山県、広島県も大きな被害を受けたほか、6月に発生した大阪府北部地震や9月に上陸した台風第21号による甚大な高潮被害、同じく9月に発生した
北海道胆振東部地震など、数多くの大規模災害が全国各地で発生しました。来年4月をもって平成の世が終わろうとしていますが、平成の30年間は阪神・
淡路大震災や東日本大震災など、まさに想定外の大規模災害に我が国が翻弄された時代とも言えます。
このような中、愛媛大学の矢田部特命教授は、大規模災害により起こり得る問題を地域の状況に応じて事前に把握し、生活再建や市街地の復興状況をあらかじめ想定した復興計画を事前に準備することの必要性を強く訴えられています。私も、今回の7月
豪雨災害を踏まえ、事前復興計画の作成の大切さを痛感しているところであります。幸い、県におかれては、今年度から3年間にわたり、南海トラフ地震により大きな被害を受けることが想定される宇和海沿岸5市町を対象として、地震が発生した際に速やかな復旧・復興を進められるよう、事前復興計画の作成を目指す研究に、宇和海沿岸5市町のほか、愛媛大学、東京大学と共同で取り組まれており、まさに時宜を得たものと高く評価しております。
政府の
地震調査研究推進本部によりますと、南海トラフ地震の発生確率は、今後30年で70%から80%と予想されており、宇和海沿岸地域では、津波などにより大きな被害が発生することが強く懸念されています。前述の矢田部特命教授は、もともとこの地域は過疎化や人口減少など地域の衰退が進んできており、東日本大震災の教訓を踏まえると、復旧・復興の対応がおくれれば、消滅する危機があるとも警鐘を鳴らしています。そうした最悪の事態を回避するため、現在取り組んでいる共同研究の成果には、地域住民はもとより、関係機関からも大きな期待が寄せられていると思うのであります。私は、今回の共同研究の成果がモデルとなって、今後、発生が予想される南海トラフ地震を初め、
豪雨災害や台風による高潮被害のほか、
複合災害にも大いに生かされていくことを強く願っております。
さまざまな災害を想定して事前復興計画を作成していくことは、大変骨の折れる地道な
取り組みだと思います。しかし、事前復興計画の作成に対して、行政や住民など地域が一つになってともに考え、対応していくことは、将来を見据えた防災・減災と発災後の復旧・復興に向けた地域ぐるみの
取り組みを積極的に後押しする大きな可能性を秘めていると考えています。
そこで、お伺いします。
今年度から取り組んでいる南海トラフ地震事前復興共同研究の進捗状況はどうか。また、この研究成果をどのように生かしていくのか、お聞かせ願います。
次に、来年4月から開催されるえひめさんさん物語についてお伺いします。
県におかれては、これまで南予地域やしまなみ海道周辺地域等で広域振興イベントを開催し、各地域の活性化に取り組んでこられたことを高く評価しております。
今回、私の地元西条市のほか、新居浜市、四国中央市の3人の市長から要望を受け、東予東部圏域では初めてとなる広域振興イベントえひめさんさん物語が開催される運びとなり、大変うれしく思っております。イベントの成功はもちろんのこと、これを機に東予東部圏域が活性化し、ますます発展していくことを大いに期待しているところであります。また、西条市、新居浜市、四国中央市の3市は、ものづくりという共通の産業基盤を持つことから、平成28年には東予ものづくり三市連携推進協議会を設立し、相互連携の機運が徐々に高まっている中、今回のイベント実現に至ったことは、さらなる連携強化につながるものと心強く感じております。
さて、えひめさんさん物語は、3市共通である山、ものづくり、子どもの3つのテーマと、各市の個別テーマである水、別子銅山、紙の3つを合わせた計6つのテーマでコアプログラムが構成されております。中でも、この圏域の特色であるものづくりをテーマの一つとしていることは、近年の人手不足や後継者不足の解決につながり、ものづくり産業活性化の糸口になるのではないか、また、これまで余り力を入れてこなかった観光振興に向けた大きな転換点になるのではないかと期待しております。
来年の本番に向け、9月と11月にはプレイベントが開催され、コアプログラムの一部であるものづくり物語と子どもの物語が試験的に実施されたとお聞きしております。残念ながら、私は参加できませんでしたが、新聞報道によりますと、大勢の方でにぎわったとのことであります。
また、今回のイベントにおいては、住民等の参画に光を当て、住民グループや企業、団体などが主体となって企画運営するチャレンジプログラムも実施されることとなっております。先般、第1回目の審査で39件が認定されたと伺いましたが、本番の成功の鍵は地域住民の盛り上がりにかかっていると思います。そのためには、住民みずからが主体となって参画していくことが重要でありますので、ぜひ目標としている60件の認定に向け、今後も、3市とともに住民等への働きかけや掘り起こしを積極的に行っていただくようお願いします。東予東部圏域では初めての広域振興イベントの開催ということで、大変な御苦労があるかと思いますが、地元の住民や企業の皆さんがやってよかったと思ってもらえるイベントになるよう、また、一過性のものではなく、持続的な地域の活性化につながるよう取り組んでいただくことを強く願っております。
私は常々、人は感動によって輝き、人が輝いてこそ、そのまちが輝きを放っていくものと考えております。今回のイベントの成功が、東予東部圏域のさらなる発展につながるものと期待しております。
そこで、お伺いします。
東予東部圏域で初となる広域振興イベントえひめさんさん物語の成功に向け、その準備状況と今後の
取り組みについてお聞かせください。
次に、ものづくり企業の海外販路開拓支援についてお伺いします。
中村知事は、本県経済の活性化に向け、実需の創出という独自の視点からの
取り組みを進めるため、県庁内に営業本部を立ち上げられました。そして、これまでみずから先頭に立って、本県のすぐれた技術や産品の販路開拓に精力的に取り組まれ、着実に成果を積み重ねてこられました。改めて敬意を表しますとともに、大変心強く感じているところであります。
とりわけ主に東予地域に集積するものづくり産業については、就任直後から、そのクオリティーやポテンシャルの高さにいち早く着目され、直ちに営業ツールスゴ技データベースを作成されました。そして、スゴ技データベースを武器に、全国の自治体に先駆け、中小企業単独では出展が難しい国内の専門大型展示会に、県として複数企業をまとめて出展されるとともに、国内外のターゲットに向けて積極的なトップセールスを展開され、県内ものづくり企業と都市部や海外企業との効果的なマッチング等を行ってこられました。その結果、営業本部が設置された平成24年度から昨年度末までのものづくり分野の県関与成約額は113億円に達しているということであります。
また、ことし1月には、県中小企業団体中央会が実施したカンボジア経済交流ミッション、県商工会議所連合会が実施したベトナム経済交流ミッションに同行され、県内ものづくり企業の海外販路開拓を支援するため、ビジネスマッチング商談会を開催されたほか、現地政府との交流も進め、カンボジアでは、県外国人技能実習生受入組合協議会とカンボジア労働職業訓練省による技能実習生受け入れに関する包括協定締結式に立ち会われるとともに、ベトナムでは、県とドンナイ省による経済協力に関する覚書を締結されるなど、企業等の海外展開を精力的に後押しされております。ミッション団に参加した企業や団体からは、県が各国政府との関係構築を進めることで市場開拓に安心して
取り組みやすく、大変心強いといった声を耳にしているところであります。
御案内のとおり、ものづくり分野において成約をかち取るまでの道のりは非常に厳しく、技術的要件はもとより、価格面においても相手方が求める水準をクリアしていく必要があります。特に海外においては、これに加えて、言語や商習慣の違いなどさまざまな課題への対応が求められ、多くの時間と労力を要するものと認識しております。
しかしながら、一度成約に結びつけることができれば、受注額の大きさやその後の継続取引、そして、さらなる販路拡大も期待でき、地元経済への大きな波及効果が見込まれます。本県産業の活性化のためには、ものづくり分野の海外展開が重要な鍵となりますことから、引き続き企業の海外販路開拓を積極的に支援していく
取り組みが必要であり、そのことが公約に掲げる営業成果の拡大にも大きく寄与するものと期待を寄せているところであります。
そこで、お伺いします。
県では、営業成果の拡大に向け、ものづくり企業の海外販路開拓支援に、今後、どのように取り組んでいくのか、お聞かせください。
次に、国営緊急農地再編整備事業、道前平野地区の推進についてお伺いします。
私の地元西条市は、瀬戸内の温暖な気候に恵まれ、約4,300haという四国一の経営耕地面積を誇り、水稲を初め、生産量日本一の裸麦や愛宕柿などの多種多様な農産物が農家の方々の御努力により生産されており、県内でも有数の農業生産地域となっております。また、西条市では、「ワクワク度日本一の西条」の実現に向けて、その大きな柱として、活力あふれる産業振興のまちづくりを掲げ、担い手の育成や総合六次産業を図るために、農産物のブランド化や高収益作物への転換を推進しているところであります。
しかしながら、西条市における農地の基盤整備率は、平成25年度時点で32%、とりわけ整備率が20%と低い中山川左岸地域は、狭小な農地や未整備な道路、水路が多く、これまでも頻繁に湛水被害が発生しております。このため、圃場整備を実施しようとしても、排水路の改良による下流域への影響が懸念されている状況にありました。
このような中、平成28年度から650haに及ぶ農地の大区画化と広域的な排水対策をあわせて行う国営緊急農地再編整備事業が始まりました。一部は既に広々とした農地に生まれ変わるなど、地元農家の悲願であった基盤整備が進んでいくのを見るにつけて、まことに喜ばしく思うとともに、事業を強力に推し進めている地元推進協議会を初め、国、県、市の御尽力に心から感謝を申し上げたいと思います。
地元では、工事の着工にあわせて、農地中間管理機構との連携強化による農地集積の加速化や集落営農組織の立ち上げなど、将来を見据えた新たな農業への
取り組みも進められており、圃場整備の実現に大きな期待が寄せられているところであります。
そこで、お伺いします。
道前平野地区の国営緊急農地再編整備事業の進捗状況と今後の
取り組みについてお聞かせください。
次に、本県における畜産業の振興についてお伺いします。
本県では、県内各地で養豚や肉用牛の繁殖・肥育、酪農、養鶏など畜産業が盛んに営まれており、農業産出額においては果実に次ぐ実績を上げるなど、地域産業を支える重要な産業の一つとなっています。県においても、県オリジナルのブランドである愛媛あかね和牛、愛媛甘とろ豚、媛っこ地鶏を開発し、その生産拡大に強力に取り組まれており、今後、これらのブランドがさらに本県の畜産を牽引していくことを期待しているところであります。
そのような中、今回の
豪雨災害は、畜産業に対しても、県内各地での生乳の廃棄や家畜の死亡、施設の損壊など、多くの爪跡を残しました。ただでさえ高齢化の進行等により、平成21年に727戸あった畜産農家は、平成30年には428戸まで減少しております。この災害をきっかけに、今後、さらに地盤沈下が進むのではないかということが強く危惧されています。本県の畜産業を守るためには、今回被害に見舞われた担い手の方々が事業継続への意欲を喪失することがないよう、関係者一丸となって、その経営を引き続きしっかりとサポートしていかなければならないと思うのであります。
加えて、農家からは、飼料価格の高どまりや子牛価格の高騰、TPPや日欧EPAなどによる先行きへの不安感から、畜産経営に明るい展望を見出せないという声も聞こえてきており、さらなる困難が待ち受けている状況にあると感じております。
このため、今必要なことは、災害からの復旧はもとより、自給飼料の共同生産や家畜育成の分業化など、地域全体で畜産農家を支える体制を構築し、担い手が収益力の高い経営を実践し続けられるような環境づくりを行うことであり、そのことが担い手のさらなる経営発展に取り組む意欲を引き出すことにつながると思うのであります。
現在、国では、畜産農家のほか、JAや飼料メーカーなど、地域の畜産関係者が連携する畜産クラスターの構築を推進しており、このことは本県の畜産業界にとっても、基盤を再構築する重要な
取り組みであると考えているのであります。
そこで、お伺いします。
畜産業にとって困難な環境の中、本県畜産業の振興を今後、どのように図っていくのか、お聞かせください。
次に、再犯防止の推進についてお伺いします。
近年、我が国の刑法犯認知件数は減少傾向にありますが、その一方で、刑法犯検挙者に占める再犯者率は、平成14年の34.9%から平成28年には48.7%へと上昇し続けております。
このような中、平成28年12月には、犯罪をした者等の円滑な社会復帰を支援し、犯罪や非行の繰り返しを防ぐことで、安全・安心な社会の実現を図ることを目的とした再犯の防止等の推進に関する法律が超党派の議員立法により制定、施行され、ちょうど丸2年が経過しようとしております。
再犯の背景には、犯罪や非行をした人がなかなか定職につけないことや住居が確保できないことなどがあると言われております。再犯防止推進法では、社会復帰後も安定した生活環境を確保するために必要な支援を途切れることなく受けられるよう、新たに地方公共団体にも、国との役割分担を図りながら、再犯防止策を講じることを求めているところであります。
法の施行を踏まえ、国では、昨年12月に閣議決定した再犯防止推進計画に基づき、新たに保護司の活動拠点となる更生保護サポートセンターの整備などを進めております。
一方、自治体レベルでは、兵庫県のように、保護観察対象者等の雇用主に対する人件費支援や再犯防止関係機関のネットワークを立ち上げ、就労支援や生活支援に取り組む先進事例も一部見られるものの、努力義務とされている地方再犯防止推進計画の策定は、これまで鳥取県の1県にとどまるなど、その
取り組みは緒についたばかりと言えます。
また、内閣府が本年9月に実施した再犯防止対策に関する世論調査によると、再犯防止のためには、犯罪をした人を社会から排除、孤立させず、再び受け入れることを自然にできる社会の実現が大切と思う人が79.5%にも上るものの、みずから立ち直りに協力したいと思うかとの問いには、40.8%が思わないと回答しているほか、再犯防止に関する国の広報、啓発活動の認知度も低い状況にあり、国民の理解と協力をいかにして得るかも大きな問題となっております。
再犯防止推進法の施行を受け、県内でも、これまで更生保護活動に尽力してきた保護司会や更生保護会、就労支援事業者機構からも、県の
取り組みへの期待は高まっていると伺っております。そのため、県としても、これら関係団体との連携、協働のもと、誰ひとりも取り残さない社会の実現に向け、県民の理解と協力を得ながら、地域の実情に応じた再犯防止の
取り組みを進めていくことが必要であると考えるのであります。
そこで、お伺いします。
再犯防止の推進に向けて、今後、どのように取り組んでいくのか、お聞かせ願います。
以上で私の質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
○(
鈴木俊広議長) 理事者の答弁を求めます。
○(中村時広知事) 議長
○(
鈴木俊広議長) 中村知事
〔中村時広知事登壇〕
○(中村時広知事) 渡部議員に、まず、南海トラフ地震に関する御質問にお答えをさせていただきます。
南海トラフ巨大地震が発生した場合、宇和海沿岸5市町は、津波等による甚大な被害が想定されますことから、被災後の迅速な復興を進め、社会経済への影響を最小限にとどめるため、これらの5市町、愛媛大学及び東京大学と官学連携して、事前復興の研究に取り組んでいるところでございます。
今年度から3年間で、さまざまな災害リスク情報を地図上で重ね合わせて表示し、災害発生状況の予測や復興の阻害要因を分析する災害リスク情報プラットフォームの構築を初め、復興時の住民の意向等を調査する事前復興センサスやこれらを活用した事前復興計画策定指針の作成等を行うこととしています。
今年度は、4月に八幡浜市に設置しました宇和海沿岸地域事前復興デザイン研究センターを拠点として、市町ごとに市街地、半島部、漁村地区など特徴あるモデル地区を設定し、事前復興のイメージ共有を目的としたモデルプランの策定を行ったほか、7月豪雨により被災した自治体の復興計画策定支援にも取り組んでおり、来年3月には、今年度の成果を発表する防災フォーラムを開催する予定でございます。
共同研究の成果につきましては、5市町内でのモデル地区以外への展開はもとより、県内市町へ事前復興の考えを普及し、大規模災害への備えを一層強化するとともに、先進的な
取り組みとして全国に発信してまいりたいと思います。
次に、ものづくり企業の海外販路開拓支援についての御質問にお答えをさせていただきます。
国内市場が人口減少に伴って縮小する中、ものづくり企業にとって、海外市場の開拓は重要な課題でありますが、政治体制や商取引慣行の違い等のリスクも存在するため、これまで県では、経済団体のミッションにあわせて、東南アジア等の国や地域をターゲット地域として順次訪問し、トップセールスやビジネス商談会の実施、現地政府等との経済交流協定の締結などを行い、県内企業の海外展開を支援してきたところでございます。
今後は、営業本部による県関与年間成約額150億円を目標とする中で、ものづくり分野に占める海外比率を現在の1割強から2割程度に引き上げていきたいと考えていますが、ものづくり分野の技術マッチングは、成約までに時間を要するものが多いため、引き続き現地政府等の協力を得ながら、継続案件の確実なフォローや新規案件の発掘に向けて、企業訪問型の個別マッチング支援をさらに強化することで、営業成果の拡大につなげてまいりたいと思います。
また、来年1月に県商工会議所連合会が実施する台湾経済交流ミッションにも参加をし、政財界関係者へのトップセールスや台日産業技術合作促進会との共催によるビジネスマッチングを実施するほか、あわせてインドネシアも訪問し、JICA事業を活用して現地進出を目指す県内企業等とともに政府の担当大臣等を訪問し、さらなる関係構築に努めることとしており、引き続き、私自身も積極的に先頭に立ちまして、県内ものづくり企業の海外販路開拓支援に全力で取り組んでまいりたいと思います。
その他の問題につきましては、関係理事者の方からお答えをさせていただきます。
○(金子浩一
県民環境部長) 議長
○(
鈴木俊広議長) 金子
県民環境部長
〔金子浩一
県民環境部長登壇〕
○(金子浩一
県民環境部長) 再犯防止の今後の
取り組みに関する御質問にお答えします。
再犯の防止には、犯罪等を行った者が、出所後速やかに就労や住居など安定した生活環境を確保し、必要な福祉、医療分野の支援を受けることで、生活困窮や社会的孤立に陥り、再び罪を犯すという負の連鎖を断ち切ることが重要であり、自治体においても、安全・安心な地域社会づくりに向け、主体的な
取り組みが求められております。
このため、県では、今年度、保護観察所や刑務所、更生保護会、就労支援事業者機構など、更生保護関係機関や団体との間で意見交換を行い、自治体に求められる就労や居住、医療、福祉、教育分野等での具体的な支援ニーズを洗い出すとともに、関係部局間で再犯防止に関する理解を深め、認識を共有化する研修会を開催し、10月には、総合的な再犯防止策の検討や庁内連携、推進体制を構築するため、連絡調整会議を立ち上げたところであります。
また、再犯防止の効果を高めるには、刑務所等を出た人に対する出口支援の強化に加えまして、犯罪傾向が進んでいない初期段階での入り口支援も重要となることから、今後、警察や検察庁等の刑事司法関係機関にも参画をいただきながら、31年度中に県再犯防止計画を策定し、関係機関や団体等との連携、協働のもと、地域資源を活用した実効性のある再犯防止策の具体化に取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。
○(田中英樹
経済労働部長) 議長
○(
鈴木俊広議長) 田中
経済労働部長
〔田中英樹
経済労働部長登壇〕
○(田中英樹
経済労働部長) えひめさんさん物語の準備状況等についてお答えいたします。
えひめさんさん物語につきましては、現在、地元3市と連携し、地域の魅力を6つの物語に凝縮して月がわりで発信するコアプログラムの磨き上げや、住民や企業等のパワーを結集し、多彩な企画で地域の輝きを発信するチャレンジプログラムの掘り起こしなど、来年4月の開幕に向けた最終的な準備に取り組んでいるところでございます。
先月、コアプログラムの一つのものづくり物語に焦点を当てて開催いたしましたプレイベントでは、アートとの融合で工場の魅力を発信でき、企業のイメージアップ等にもつながったとの高い評価を得たことから、今後、さらに意欲ある企業の参画を促しますとともに、地元住民等の盛り上がりを示すチャレンジプログラムにつきましても、今月中に目標の60件に達する見込みでありまして、企画相談会の継続開催等でさらなる上積みを図ることとしております。
さらに、キャラバン隊による県内外でのPR活動やSNS等での
プロモーション動画の配信を行いますとともに、愛媛DMOや交通、旅行事業者等とタイアップして、関西圏や中国地方からの誘客、松山地域との連携にも取り組むこととしております。
このイベントの成功で地域が輝き、その輝きを観光振興はもとより、人材の確保やものづくり産業の活性化にもつなげていけるよう、全力で取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。
○(田所竜二
農林水産部長) 議長
○(
鈴木俊広議長) 田所
農林水産部長
〔田所竜二
農林水産部長登壇〕
○(田所竜二
農林水産部長) まず、道前平野地区の農地整備事業の
取り組みについてお答えをいたします。
道前平野地区は、県内水田面積の約2割を占める一大穀倉地帯であり、先般発表しました米の新品種ひめの凜の主要産地としても期待されているほか、裸麦を初め、キュウリ、タマネギ、アスパラガスも県内一の生産量を誇るなど、本県農業を支える中核産地として、今後もさらなる発展を目指していくべき重要な地域であると認識いたしております。
このため、県では、1,700人を超える関係農家の合意形成を経て、平成28年度から中山川左岸地域の約677haを対象とする国営緊急農地再編整備事業に取り組んでおりまして、農地の大区画化と広域排水施設の整備を一体的に行うことで、地域の長年の課題である下流地域の湛水被害の解消はもとより、大規模経営の促進や水田フル活用の高度化などの
取り組みを一気に加速させたいと考えております。
現在は、事業費ベースで約10%の進捗率であり、対象19団地のうち、久妙寺、北条、北条新田の3団地114haで工事に着手しておりますほか、全ての団地で換地計画の原案作成等に向けた地元農家などとの調整を丁寧に進めているところであり、高い潜在力を有する当地域が県内トップレベルの優良農地へと進化できるよう、今後とも、事業推進に必要な予算確保を国に強く働きかけるとともに、地元と緊密に連携した円滑な事業展開に引き続き努めてまいりたいと考えております。
次に、畜産業の振興についてお答えをいたします。
本県の畜産業は、中四国一の生産頭数を誇る養豚を中心に、近年は300億円前後の年間産出額を維持するなど、果樹農業に次ぐ基幹産業でありますが、一方で、経営者の高齢化や農家戸数、家畜頭数の減少が続く現状を打破するためには、これからの畜産業を担う意欲ある生産者を地域の畜産関係者が連携して支えることで、彼らが経営発展に積極的にチャレンジできる環境づくりが重要と認識いたしております。
このため、県では、生産者が目指すべき将来像をJAや市町等の関係者が共有し、畜産振興を地域全体で支える畜産クラスターの構築を進めており、国事業や県独自の支援制度を活用し、この4年間で18のクラスター組織が立ち上がるとともに、規模拡大や収益性向上に取り組む256件の事業を支援した結果、事業に取り組んだ市町では、家畜頭数が増加基調に転じるなど一定の成果もあらわれ始めており、今後も畜産クラスターを地域の畜産振興の切り札として、その育成を図りたいと考えております。
また、TPP11や日欧EPAの発効を見据え、競争力を有する本県オリジナルブランドでありますあかね和牛、甘とろ豚、媛っこ地鶏の生産振興を図りますとともに、国内市場はもとより、海外も視野に入れた販路開拓など攻めの施策も展開しながら、担い手が将来に夢や希望を持てる畜産業の実現に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。
○(
鈴木俊広議長) 以上で質疑を終局いたします。
―――――――――――――――――
○(
鈴木俊広議長) お諮りいたします。
議発第11号議案愛媛県木材の供給及び利用の促進に関する条例は、愛媛県木材の供給及び利用の促進に関する条例審査特別委員会に付託して審査させることに賛成の議員は起立を願います。
〔賛成者起立〕
○(
鈴木俊広議長) 全員起立。着席を願います。
全員起立と認め、そのとおり決定いたします。
次に、定第129号議案ないし定第168号議案は、お手元に配付の委員会付託議案一覧表のとおり、また、請願につきましては、お手元に配付の文書表のとおり各委員会に付託いたします。
条例審査特別委員会は明12日に、また、各委員会は13日に付託議案及び請願について審査の上、17日の本会議で各委員長からその経過と結果を報告願うことにいたします。
―――――――――――――――――
○(
鈴木俊広議長) 以上で本日の日程を終了いたしました。
明12日及び13日は委員会が開かれますので、本会議はありません。
14日は議案調査のため、15日及び16日は休日のため休会いたします。
17日は、本会議を開きます。
日程は、全議案及び請願の審議であります。
本日は、これをもって散会いたします。
午後1時45分 散会...